COLUMN

コラム

安藤忠雄展 | 青春

先日、安藤忠雄展に行きました。
ポートレイト:Photo Kazumi Kurigami

 

 

はじめに書いておくと、Mは安藤忠雄先生の熱狂的ファンというわけではなく、(もちろん建築界で知らぬ人はおらぬと思いますが)わりと興味本位で今回の展示に行ってみた次第です。

まず結論から言うと、展示自体の内容、ボリューム共に大満足でした。
展示内容を長々と書くのは違う気がするので心に留まったところだけ。

 

 

安藤先生はなんと、独学で建築界に入ってるのですね、その独学時代に世界中の建築を見てまわったそうです。

ほぼ世界一周ですね。
旅こそが安藤忠雄建築の基盤になっていて、だからこそあんなに自由な発想と設計なのだと、まず心打たれました、、

 

安藤先生の建築については、構造やデザイン、性能その他諸々、たくさんの評価が飛び交っている訳ですが、そんなの、全部吹き飛ばすほどのパワー。自由な発想の中の確かな『自我』があるなと思いました。

 

以下、説明分です。


『独学時代、世界放浪の記録
1976.1982. 1984,1985

独学で建築の道を進むことを選んだ安藤にとって、各地に建つ建物や街望みを実際に訪れ、その空間を体験出来る「旅」の時間こそが、「学校」だった。とりわけ、設計活動をスタートする以前に行った世界放浪は、安藤の建築観に深い影響を与えた。「旅」の中で安藤は何を見て何を感じたか、残されたスケッチからその断片を読み取ることが出来る。』


このスケッチも、見れてよかったです。

 

 

 

見たもの、感じたものを自分の全身で捉えて、混ぜて分けて、新しく足して引いて、そんな自由さが建築というカタチになって、世に出ているのですね。。

今の時代に先生が10代だったら、どんな旅をするのでしょうか。
またそれも、新しい旅になっていそうですね。
インスタとか、活用するのかな。笑

 

 

これは個人的な意見ですが、目だけで見る世界は、悲しいなと感じることがあります。

五感を全部使って、全身に浴びさせたいなと思うのです。
学び続けることを、知りたいと思う気持ちを絶やしてしまうことは、唯一の人間らしさが欠落してしまうようで。

安藤先生は「旅」を通して学び、今でもなお「青春」を謳歌されているように思えました。
それがすごく心に響いて、自分もそうでありたいと強く思ったのでした。
模型や平面図を見ても評論家のような見方は全くできないMでしたが、(換気とかエアコンとかどうなってるんって平面図を0.5mmの距離で凝視する変質者っぷりでした)

精神的なところで今回の展示はかなり勉強になりました。

そして私ももっとたくさん旅するぞ!と意気込みました。
学ぶ時間を机に向かうのではなく、直に感じたい、今はそんな感じが自分に合っていそうだなと思います。(時には本と睨めっこする時間も必要そうですが)

 

 

あとは、『建物はつくった後、育てるべきもの』の言葉。

安藤先生は建物竣工後の周辺環境整備や運営、増改築プロジェクトには新築同様の熱量を持って取り組むそうです。メンテナンスの積み重ね、大事です。これは全ての業種に通ずるものなのではないでしょうか。
つくっただけで終わらせない、その後育てていく。
私たち建築業界に当てはめると、お客様との関係性やお家のメンテナンス、その全てをまるッと一緒に育てていくということでしょうか。

そんな感覚を、私たちロカアーキテクチャーも、ずっと大切にしていきたいです。

 

 

安藤先生の、メッセージはそう、まさにこれです!
『永遠の青春へ』


わたしも、永遠に青春したいです。

 

 

 

ちなみにこの青いリンゴのオブジェ。大阪の子ども本の森 中之島や兵庫県立美術館にいらっしゃいます。なんで青いリンゴ?とただ思って見ているだけで、今まで調べるには至らなかったのですが、今回の展示を見た後に色々な記事を読みました。
青いリンゴは「永遠の青春」と名付けられています。

 

元々は米国の詩人サミュエル・ウルマン(1840~1924)の「青春」という詩に共感し作ったそうです。「青春って若い人のものだけじゃない。70歳の青春、80歳の青春があってもいい。100歳まで青春でいいんです。いつまでも、未来への希望に溢れた青いりんごでありたいという気持ちを、青いりんごに込めました。」

そしてこうとも言っています。

「人間も国も青いままの方がいい。熟れたら、おしまい。青春のまま走る。覚悟と希望を持って。こういうことなのですよ。」

 

覚悟と希望を持って!素晴らしいです。すごく力をもらいました。
この意味を知っているだけでも、青いリンゴを見る時の気持ちが違いそうです。

 

 

 

結局すごい熱い気持ちを書いて長文になってしまいました。
でも、展示内容は直接見た方は楽しいです!のでぜひ。それぞれの感じ方で、安藤忠雄展お楽しみください。

詳細気になるよって方はリンク載せておきますので下記チェックください*2025.7.21まで開催されています。
安藤忠雄展 | 青春

 

 

VS.(グラングリーン大阪)の展示を訪れたのは2回目ですが、あそこの広場はみんながのびのびして楽しんでて、都会の中のオアシス感があって割と好きです。

ようやく春が来てピクニックもしたくなる季節到来なので、ぜひお散歩がてら行ってみてください〜♪

(若い頃の先生がイケメンすぎて震えました・・・)

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